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加藤元浩『C.M.B.』27巻 講談社

 『C.M.B.』27巻には「アステカのナイフ」「爆破予告」「幸運」そして番外編「大入道の屏風」が収録されています。

 「オレは自分だけの力で生きてきた!あいつらはなぜそれができない!?」

 「幸運」で殺人の容疑者として拘留されている人物がいったセリフです。ここで「あいつら」と呼ばれているのは彼の奥さんや古くからの友人です。

 私は「幸運」という話数があまり好きではありませんでした。「自分だけの力で生きてきた」と豪語する人が結局、他人の救けによって窮地を脱するという展開のためです。でも、そんな風にやっかみにも似た感情を持ってしまうのは、自分が現状に不満を言うだけで何も考えず何もしない人間だからかもしれません。

 「現実がどうしようもないときに知恵を絞ってなんとかするのが『考える』ってことよ!」

 「大入道の屏風」に出てくる古物商の女の子はカッコいいですね。

 「幸運」の彼も、困った時に少なくとも「考える」人だったから、誰の力も借りずに自分一人でやってきたと自信を持てるのでしょうか。