岩岡ヒサエ『孤食ロボット』1巻 集英社

 このマンガを読もうと思ったのは岩岡ヒサエさんのマンガだったためです。『土星マンション』から始まってなんだかんだ好きなのです。

 ある居酒屋チェーン店で食事をし3000ポイント貯まった単身者(独身に限らないのがミソです。別居中も含まれます。)は現金に交換するかプレゼントを贈ってもらうか選択ができます。現金なら3000円。プレゼントを選んだ場合、何が送られてくるかというと。

 「お客様により合った外食やご家庭での食事を案内するアンドロイドです」(p.6)

 1ポイント貯まるのに必要な金額は1000円なので、このアンドロイドを得るのに必要なのは300万円?

 「お会計1000円になります」(p.166)

 1回の会計で1000円だとして3000回。仮に1日のうち1食をそこで食べるとして、年間300回くらい通う計算だと10年。10年間通った挙句のロボット。何気なく計算してみてひっかかってしまいましたが、このマンガを読んでいるとアンドロイドを送られた人はそこまでヘビーユーザーじゃない印象です。

 ポイント、だからグループ企業というかポイントコングロマリットというか、提携している別の業態での消費でも貯められるようになっているのでしょうか。

 さて、このアンドロイドたちですが、とても健気です。「ご主人」のことを気遣い食生活のあれやこれやに手を焼きます。でも、体が小さい(へんちくりんな妖精のようです)ので、自分で料理したりはできません。彼らのアドバイスのもと、「ご主人」が自分で料理をするのです。

 自炊というと私はなぜか食品交換表という言葉を連想します。糖尿病や腎症に罹った場合、自分でご飯を作れないとこまった事態になりそうです。それを避けるべく病気の予防に気を付けるという道もありますが。

 いずれにしろ、食は大切なもの。生きることは食べる事。そこがしっかりしていないと全てがグラついてしまうようにも思えます。

 むかし、名取裕子さん主演の『京都地検の女』に家事をしっかりして生活をしっかりすることで奥さんの死から立ち直っていくことがテーマの話数がありました。そこで男性は味噌汁をたしか作っていました。料理ができない男、の話ではありませんが、角野栄子さんの『おだんごスープ』という絵本でも亡くなった奥さんのスープを再現しようとする中で男性が前を向いていきます。

 そんなことを思い出させてくれるマンガでした。

 2014/7/11現在、掲載誌のHPで試し読みができるようです。