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加藤元浩『Q.E.D.』48巻 講談社

マンガの感想

 『Q.E.D.』というマンガの48巻目を読みました。この巻には「代理人」「ファイハの画集」が収録されています。

 「代理人」はある覆面作家のエージェントが殺害されるというお話。なぜ彼は殺されたのか、彼が殺されて得をするのは誰か。

 最初は、エージェントが亡くなれば新作を発表しなくてもよくなるという『妄想代理人』的なお話なのかな、と予断を持ちました。

 最近知ったある歌で、自分が一番の美女になるために一番美しい女性を探し出し殺害し続けるという内容のものがあります。一番になるために一番を消し続ける。まず認識すべきなのは自分が何番なのかということでしょう。仮に100番目だとしたら99人も殺し続けるのでしょうか。そこで得た1番という順位を本当に1番だと思えるのでしょうか。消し去ってきた自分より上位だった人たちの顔が姿が頭をちらつき続けるのでは。

 なりたい自分があるのなら、誰かを蹴落とすのではなく、やはり自分自身がそうなるしかないのではないでしょうか。

 「ファイハの画集」は貧しい国の少女が夢をかなえるために不法に移民しようとするお話。

 「自由に絵を描いて生きていけるなんて 夢みたいな世界だよね」

 自分の足元で自分の夢を見つけ叶えようと一歩を踏み出す少女の姿は「代理人」の犯人とは対照的です。その夢が見つかり叶うことが現実には稀であるとしても。