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ケン・オールダー『嘘発見器よ永遠なれ』早川書房

この本を読もうと思ったのは『星条旗1777-1924』という本を面白そうだなと思った時にこの本のことを思い出したためです。
「結局のところ、嘘発見器は被験者が実際に罪を犯したかどうかを判定するのではなく、罪を犯したと思っているかどうかを判定する装置にすぎないからである。」(p.27)
「日本版に寄せて」の中にこう書かれているので嘘発見器と真実の境界をめぐる応酬が描かれているのかなと予断をもって読みはじめました。
実際に書かれていたのは嘘発見器の発明や草創期に関わった人たちの考え方や対立、嘘発見器が使われる分野が広がっていったことなどでした。
「1941年のアメリカ研究協議会の報告も、1984年の連邦議会技術評価会議の包括的な分析も、2003年のアメリカ科学アカデミーの調査も、同じ判断をくだし、検査技師が尋問に用いている嘘発見技術は科学の水準に達していないとしている。だが嘘発見器はいまも生きながらえている。」(p.341)
使う側ではなく、使われる側が嘘発見器をどう捉え受け容れ、あるいは受け容れなかったのか、その辺りをもっと掘り下げたものを読みたくなりました。
「科学から生まれたものではないから、科学では抹殺できない。」(p.341)