佐藤郁哉、山田真茂留『制度と文化』日本経済新聞社

この本を読もうと思ったのは、『本を生みだす力』がとても面白かったのと、その中で気になった観点がそのまま題名になったような本がこの本で同じ著者によるものだったためです。
「有力な同業他社の文化は何がなんでもまねるべきなのか。安易な模倣が思わぬ悪影響をもたらすようなことはないのか」(p.39)
他の会社を真似たい、というときに、真似たい対象の会社が成功しているのか、どういった点が良いと思って真似たいのか、といったことが一切考えられずに言われてしまう場合があることをずっと考えながら読んでしまいました。真似ようと思って観察する場合、自社との違いを把握しようとすると思うのですが、そこで見つけ出したかった違いが実は存在しないとしたら、結論が実は「同じ」でした、だっとしたら、そこから転じるのは、真似すべきではないというか、(似ているので)真似できないになる可能性もあるように思えて、でも、マネするのが既定路線だった場合、それを覆す結論に至るわけにもいかない場合もあるように思えて、いろんなところで起こっているであろう、他の会社を真似しましょうという動きはどんなミクロな運動を含んでいるんだろう、と思ったりしました。だから『本を生みだす力』の事例研究の部分がとても面白く読めたのだけれど。