浦沢直樹『MASTER KEATON 完全版』2巻 小学館

マスターキートン』というマンガの完全版の2巻目を読みました。
「さあ諸君、授業をはじめよう。あと15分はある!」(「屋根の下の巴里」p.122)
救命病棟24時』というTVドラマがあって、その中でこんなシーンがありました。江口洋介さん演じる天才的な救命救急医が働く病院にかつての谷啓さん演じる恩師が運ばれてきます。恩師といっても、大教室で講義を受けるくらいだったようなのですが、お話の後半部分で彼が講義の中で谷さんが言った言葉をノートに書き留めたといったようなことを言います。その言葉が、「もう30分しかないんじゃない、まだ30分もある。それが救命の世界だ」といった感じのものでした。
「屋根の下の巴里」という話数を読んでいて、そのドラマのお話を思い出してしまいました。
「敵の狙いは、この攻撃で英国民の向上心をくじくことだ。ここで私達が勉強を放棄したら、それこそヒトラーの思うツボだ!」(「屋根の下の巴里」p.122)
佐藤竜雄さん監督のTVアニメに『学園戦記ムリョウ』というお話があって、その中で登場人物の女の子が「子どもには子どもにしかできない戦い方がある」といった感じのセリフを言うシーンがあります。そこで彼女たちが実際に行ったのは、普通に登校することでした。
「どんな状況に置かれても研究を続け、立派な学者になりなさい。そしてその時は必ず会おう」(「屋根の下の巴里」p.124)
何か新しいことを学ぼうと思う時、自分に残されている時間を考えてしまって躊躇することがあります。新しいことじゃなくても、それまでやってきたことでも、更に深く学ぼうとするときに同じように躊躇することがあります。残されている時間が15分だから、30分だから躊躇するのか、だったら、それが仮に30年、40年だったらどうなのか。
置かれた状況や、残されている時間を言い訳にして学ぶことを放棄するのは、やっぱり、何ものかに屈していることになるのかな、と考えたお話でした。

「なぜ学び続けるのでしょう?」
「・・・・・それが人間の使命だからです。」(「屋根の下の巴里」p.128)