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堀江邦夫『原発ジプシー 増補改訂版』現代書館

この本を読もうと思ったのは、本屋さんの震災関連書コーナーで目にして気になっていたためです。
原発から原発へと渡り歩く″原発ジプシー″と呼ばれる日雇いの下請け労働者が大勢いる」(p.317)
堀江さんが1978年から79年にかけて自身で実際に3つの原発美浜、福島、敦賀)で働いた記録が綴られた本でした。
「実際に浴びた線量が計画線量をオーバーしかけると、その労働者を作業から外すのではなく、逆に、計画線量をアップしてしまう」(p.108)
「別に故障しているわけじゃないんだけど、あれは社員専用なんだよ」(p.159)
「私のケガよりも、東電にこの事故がバレることの方を心配しているらしかった。」(p.201)
東電のいう『無災害』とは、災害が発生しなかったことではなく、災害が公にならずに済んだこと―ではないのだろうか。」(p.207)
先日、『TOKYO BLACKOUT』という小説を読んだときに、ちらっと、多くのひとの普通の生活を支えるために陰で働いている人がいる、といった感じで描かれていたのが、電力事業に関わる人たちだったのですが、それはコントロールルームのようなところにいる人たちで、さらに実際の現場で働いている人のことは見えなくなっていたな、とそんなことをこの本を読みながら思いました。