松井真知子『アメリカで乳がんと生きる』朝日新聞社

「当事者でありながら同時に観察者でもある、これは絶好の参与観察のチャンスだからだ。」(p.10)

この本を読もうと思ったのは、松井真知子さんが社会学者だったためです。

「周辺的な視点を保ち続けている人々とは、周波数があうのだ。」(p.99)
私は、社会学者と呼ばれる人たちや、社会学をやっている人、と聞くとある種の偏見を持っています。考え方や物事の捉え方にパターンを想定してしまいます。そんな視点を持つ人が癌に罹り付き合っていくとしたら、どんな風に感じたり捉えたり考えたりするのか、知りたくて読んでみました。
「遺伝子にすべての責任をかぶせてしまうと、がんは欠陥のある遺伝子をもって生まれてきた個人の問題ということにもなりかねない。」(p.209)
社会学者っぽい考え方が随所に見られる本、でした。