高坂正堯『国際政治』中公新書

この本を読もうと思ったのも積読になっていたためです。
「たいせつなことは、『軍備なき平和』と『力による平和』のあいだには超えがたいジレンマが存在するということなのである。このジレンマゆえに、そのなかに置かれた人間は大きな知的苦悩にもかかわらず、平凡きわまる答しか見出すことができない。」(p.54)
なんか、変な本でした。最初は、無味乾燥な教科書調が続いていく本なんだろうなと思いこんで読みはじめたのですが、下手をしたら青臭いとか言って馬鹿にされるかもしれない、平和な国家について考えていたりして、でも、上に引用したようなジレンマによって平凡な答えしか出せませんけどね、というシニシズムに陥ることもなく、淡々と前を見つめているような姿勢が感じられて、うまく言えないけれど、なんか違う感じがして変な本だったなあ、と思います。
「われわれは懐疑的にならざるをえないが、絶望してはならない。」(p.204)