羽海野チカ『スピカ』白泉社

『スピカ』というマンガを読みました。このマンガを読もうと思ったのは、羽海野さんのマンガだったのと、twitterのTL上をこのマンガの話題が流れることが多くて気になったためです。短編集で以下のお話が収録されています。「冬のキリン」「スピカ」「ミドリの仔犬」「はなのゆりかご」「夕陽キャンディー」「イノセンスを待ちながら」。
一番、印象的だったのは「イノセンスを待ちながら」でした。羽海野さんが押井守さんの映画について思うところを書いたエッセイマンガのような短編なのですが、その中で劇場版『パトレイバー』1作目について書かれていたことがとても印象的でした。
私が同じ映画をビデオで初めて観たのは10年くらい前ですが、そのとき、風景というか、街並みというか、そういったものから刑事が感じ取っていることがとても心に残りました。
羽海野さんによると、『パトレイバー』に描かれている背景(=街の姿)の情報量が圧倒的なまでに多いのは、その対照として押し出そうとするものがあるからだと捉えられています。
私は、建築や街と、その中に存在する人間が受ける影響に興味をひかれるのですが、それは、建築なり街なりをデザインする人たちが、それを背後にして人間の方を押し出そうとしていると感じているからかもしれないな、と思ってとても印象に残った短編でした。
で、『パトレイバー』のDVDがうちにあったので今見返しています。