小林純子・設計事務所ゴンドラ『心に響く空間』弘文堂

この本を読もうと思ったのは、トイレにも興味があったためです。副題は「深呼吸するトイレ」となっています。
「トイレと階段を設計すれば、だいたいその人の建築に対する考え方がわかります。」(p.258)
設計事務所ゴンドラがつくった各種トイレを通していろんな観点からトイレの在り方、トイレと場所との関わりについて書かれている本でした。章題を見た方が内容が分かりやすいと思うので5章までの題名を挙げておきます。「商業施設とトイレ」「学校とトイレ」「まちづくりとトイレ」「駅とトイレ」「ユニバーサル・デザインとトイレ」。
「トイレを大切につくることが、その場所を行き交う一人ひとりを大切に考えているというメッセージになる。」(p.36)
建築や街のつくりが人の動線や行動を制限してしまうことがとても気になっています。トイレも同じで使いやすいものとそうでないものがあることで、人の動きに影響を与えているかもしれない。
この本に書かれていた色んな事例では、課題を見つけてそれを解決していこうとしていて、前に読んだ『震災のためにデザインは何が可能か』と通じている気がして、「デザイン」ってこういう姿勢のことなんだろうなー、とぼーっとしながら読みました。