加藤元浩『Q.E.D.』39巻 講談社

Q.E.D.』というマンガの39巻目を読みました。この巻には「ああばんひるず6号室事件」「グランドツアー」が収録されています。
「自殺を考えてる人間は自分の夕飯なんか作れないよ」(「ああばんひるず6号室事件」)
この話数に出てくるレストランの料理人さんのことがとても気になりました。ああばんひるずは名前に反してオンボロアパートなのですが、シェフがこんなところに理由を尋ねられて言葉を濁しています。
一見すると不釣り合いなところに住んでいたり、引っ越した方が便利そうなのにそこに留まったり、そこにいるということにはそれなりの事情や理由があるのに、面と向かって聞かれてしまうと言葉に窮します。特に、質問者がその理由そのものだったとしたら尚更ではないでしょうか。
「今 彼に会えたら『あなたはよくやった』と言ってあげたい」(「グランドツアー」)
この言葉が最初の「被害者」から発せられていたら、この事件は起こらなかったのかな、こういった言葉が自然と聞かれるように関係を維持するように努力するべきだったのかな、関係が壊れるかどうかは分からないものだよね、と思ってしまう話数でした。どうだろう、計画は失敗したのだろうか。失敗も含めて全てが計画だったのかもしれないな、と思います。