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『奇跡』

『奇跡』という映画を観てきました。この映画を観ようと思ったのは、題名が気になったのと、あらすじを知って観てみたいな、と思ったためです。
離婚した両親にそれぞれついていくことで離ればなれになった兄弟が主人公です。もう一度家族4人で暮らすことを望む兄はある都市伝説を耳にします。新しく開通する新幹線が別の新幹線とはじめてすれ違う瞬間を目にすることができれば、願いを叶えることができる。その奇跡を起こすために兄弟が企んでいく、という展開です。
新幹線がすれ違ったくらいで奇跡なんか起きない、と白けることだって可能です。もし起こるんなら、駅のホームはミラクルであふれているはずです。でも、そこに賭けようとする小学生の姿から伝わってくるのは、奇跡を信じていることよりも、その叶えたいことへの想いの強さの方です。奇跡が起こるイベントへの参加を成し遂げることで逆に自分自身の想いの強さを確認しているようにも見えます。
想いが強いだけでは何も叶わない、ということは成長していくにつれて知っていくことかもしれない。作中、登場する「大人」たちはそのことをもう経験済みです。でも、そこに何かしらのやりきれなさのようなものを感じるから、かつては信じられていたものを若い子たちを通して未だ信じていたいから、手を貸してしまうのかもしれません。
橋爪功さん演じる祖父しかり、保健室の先生しかり。そしてはっきりとは描かれていなかったけれど、子どもたちを助けてくれる夫婦もそうだと思います。
観終わった後に、もっとしっかりしないとな、と何故か思ってしまう映画でした。