喜多喜久『ラブ・ケミストリー』宝島社

この本を読もうと思ったのは、有機化学を研究している人がネタのお話ということで興味を持ったためです。
「chem・is・try 相性;親近感、共感、親和力」(『リーダーズ英和辞典 第二版』研究社)
タイトルをはじめてみたときは、ラブがくっついているので本筋の化学という意味合いではなくて、恋愛がらみのケミストリーだと思ってました。
絶食系理系男子が一目ぼれして研究がうまくいかなくて、スランプ脱出のために恋愛を成就させよう、というのがお話の筋。
「僕を好いてくれる人間がいた証拠なんて、どこにもない。」(p.185)
そんな人間がいたから、スランプを脱出させるべく、ファンタジーな存在が彼に手を貸しに来るわけですが。
解説などで書かれているように、森見登美彦さんっぽいです。
「好、き、で、す。ほら、簡単に言えた。たった四文字じゃない」(p.60)
好き、よりキライ、とか、好きじゃない、の方が簡単に言えるのはどうしてでしょうか。文字数にすれば大差ないのにね。
「本当に大切なことは そんなに多くないんだ」(池田綾子『僕らは友達』)