柳沼行『群緑の時雨』1巻 メディアファクトリー

『群緑の時雨』というマンガのはじめの巻を読みました。このマンガを読もうと思ったのは、『ふたつのスピカ』の柳沼さんのマンガだったとの、あるブログの記事を読んだためです。
「子の曰く 人 能く道を弘む 道 人を弘むるに非ず」(p.106)
前作のSFとは違って、時代物です。主要登場人物は多分、男の子2人と女の子1人です。この子たちの交流を読んでいると、新しい時代をつくっていくのは、自分達の目で尺度で世の中を見つめることができる子どもたちなのかな、と思ってしまいます。そんな風に読んでいくので、上に引用した箇所がとても印象的でした。
「今まで自分が見てきたものを信じられなければ これから先も自分に誇りなど持てないと思いますよ」(p.50)
多分、これまでの人の「目」で見るものと、自分の「目」で見るものとは違っていることがあって、その自分の「目」で見たものの方を信じるというのは難しいけれど、少なくともふたつの目で見えるものが違っていることに気づけるのは、自分の「目」を持っている人なんじゃないのかな、と考えたりします。次の巻も楽しみです。
「武士に二言はありませんね?」「ありません」(p.89)
ただ、この巻の中でなされた約束のことがひっかかっています。「約束が守れなくなるのは事故。」(結城浩数学ガール乱択アルゴリズム』p.332)約束が果たせなくなる事故がやがて起こるんじゃないか、と不吉な予感がするためです。