石井幹子『光が照らす未来』岩波ジュニア新書

この本を読もうと思ったのは、今年の読書感想文コンクールの課題図書らしかったためです(高校の部)。
「これは大変!自分で勉強しないと技術が身に付かないのでは、と私は焦りました。」(p.57)
とても課題図書っぽい本だと感じました。石井さんは照明デザイナーなのですが、その仕事をするようになるまでの経緯や人生が読みやすく書かれていました。
ちょっと修行してこい、という感じで最近、転勤を命じられて異動したのですが、職場が変わっても自分が勉強しようと意欲を持たないと得られるものは少ないよね、と懐かしい感覚を感じていて、石井さんが感じていた焦りに移入してしまいました。
「アイディアが絞り込まれて作品として表現されていくプロセスを見ることは本当に勉強になりました。」(p.61)
技術は見て盗む、みたいな考えがありますが、見ることがなかなかできないと、それもまた勉強の機会を逃しているように感じられて、ますます焦りは募っていきます。
「やり続けることが実る、そんな職業が世の中にあるに違いない、と私には思えたのです。」(p.42)
先日、前の職場の同僚が訪ねてきてくれて、ある仕事について地道にコツコツとする必要があるから、私の後任の方には向いていないのかもしれない、とぼそっとつぶやいていたのですが、彼女が私のことを継続性があると見ていたことを初めて知って、意外な感じがしました。自分のことは信じにくくても、他人から言われた自分の特徴は信じやすいもので、いろいろ焦ることはあっても、「やり続けている」うちに何かを得ていけるかなー、とぼんやりしました。