宮部みゆき『スナーク狩り』光文社文庫

この本を読もうと思ったのは、積読になっていたためです。
読みはじめて、前に読んだことがあるような気がしてきました。ドラマ化されたものを観たことがあったようだったためです。ドラマの方は、多分家の人が見ていたのを後半からついでに見たので、人間関係が全然わからないまま見ていた記憶があって、この本を読んでいて、その分からなかった人間関係が埋められていくような感じを受けて、それで前に読んだことがあるような感じを受けたのだと思います。
「かわいそうに」(p.274)
まったくもって平凡な言葉ですが、この言葉がとても印象に残りました。北村薫さんのお話で「眠りました」というセリフがとても印象的なものがあるのですが、それに似ている気がします。ありふれたと言うことさえ憚れるような陳腐な言葉でも、こんな風に突き刺さってくる使い方をされているのを読むとグッときます。

あと、最後の「付記2」にもしもスナークが潜んでいたとしたら、そのことをほのめかすためにこの「付記2」が置かれているとしたら、と考えてしまって、宮部さんって怖いな、と思いました。