ドナルド・E・ブラウン『ヒューマン・ユニヴァーサルズ』新曜社

この本を読もうと思ったのは、相対主義的な考えを批判しているとどこかで聞いて興味を持ったためです。

「差異のみが人類学の関心であるべきなのだろうか。差異の強調は人類の本当の姿を伝えているのだろうか。」(p.3)

相対主義を批判する、とざっくりと聞くと、他の差異を認めない(ことから裏返って自身が絶対的に正しいとする)傲慢さを連想してしまうのですが、普遍的な特性を否定することも人間として同じものではないという排除の別の形かもしれなくて、普遍性に注目することも悪くないのかな、とちょっとだけ思いました。

「世界の文化が多種多様だということがあたりまえに感じられ出すと、不動であった普遍的なもののほうが不思議なこととして際立ち始め、文化のゆえだという説明が意味をなさなくなってくる。」(p.155)