ロバート・I・サットン『あなたの職場のイヤな奴』講談社

この本を読もうと思ったのは、『20歳のときに知っておきたかったこと』の中で触れられている箇所があって興味をもったためです。

職場いびりというか、職場いじめというか、そういった問題を扱った本でした。何年か前に『不機嫌な職場』という本がスマッシュヒットを飛ばしたかと思うのですが、需要のある話題なんだな、と思います。って、子どもの頃からいじめはあって、同じ人間が構成している会社だから、職場にもいじめがあるのは当然かも。大人になったからって、人間はそんなに変わらないのかもしれません。

ジョブズのやり口を見ていると、彼のフルネームはスティーヴ・"クソッタレ"・ジョブズではないかと思えることがある。」(p.235)

著者は職場のイヤな奴を「クソッタレ」と呼び、その基準を2つ設けています。

「基準1/クソッタレと目されている人物と会話をかわしたあとで、"標的"となった人物が憂鬱になったり、屈辱を感じたり、やる気を失ったりするか?とくに重要なのは、標的となった人物が卑屈な気分になるかどうかである。」

「基準2/クソッタレと目されている人物が悪意を向ける対象が、自分より力の弱い者であるか?」(p.25)

この本は結構ヒットしたそうなのですが、それは、多くの人が心の中で思っていながらも、声に出して言えないことを代わりに言ってくれたからじゃないのかな、と思います。

「クソッタレが"卑劣なくせに成功する"ことはあっても、"卑劣なおかげで成功する"ことなど絶対にないのである。」(p.57)

でも、この本を読んで溜飲を下げられたとしても、いろんな事情で沈黙を強いられて、結局職場の雰囲気は変わらずに、良くない状態は続いていくような気がします。