『NUMB3RS』「正義への報復」

NUMB3RS』というドラマの「正義への報復」という話数を観ました。

この中で、夫を殺された奥さんがFBI捜査官と話しているシーンがあります。で、夫の死以後、家庭が崩れていったことと、世間がそういった凶悪犯がいたこと、そして、凶悪犯がしたことを覚えていない、ということを言っています。

自分が何かをきっかけに不幸に陥ったと思っているときに、おなじ何かに関わっていた他の人が幸せそうにしているのを見たとしたら、その人はその何かのことを全く思い出さずに日々の生活を送っている、と思ってしまったら、本当はその人もその何かのことをずっと引きずっているかもしれないのに、心の中で何かいけないものが生起するのかもしれません。

主人公である数学者の方程式によって絞られた容疑者たちには、動機が見当たりませんでした。でも、方程式が示していたのは容疑者たち個人ではありませんでした。

そこで活動している個々人が主体として覚えていないことを思い出すのではなくて、まるで方程式が外から思い出すことなしにその忘れられているものを指摘したように見えて、まるで記憶ではない記憶を取り出したように感じました。