B・J・パインⅡ、J・H・ギルモア『[新訳]経験経済』ダイヤモンド社

この本を読もうと思ったのは、『芸術の売り方』の参考文献にあげられていて、興味を持ったためです。「訳者あとがき」によれば、原著の5・6・8章と註が削除されているそうです。と、いうわけで全訳ではないようです。

この本では、コモディティ化のことを次のように述べています。「差別化ができなくなり、マージンは底抜けに低下し、消費者はひたすら価格の安さだけを基準に製品を買う」(p10)。で、それを免れるために「経験経済」ということが言われているようでした。

私の関心は、生活に必需でもなく商品だけで差別化が図れないときに、購買に促す契機として、どのようなものがあるのだろう、ということで、それで芸術をある意味売りつけることが気になって、美術館や音楽のことも気になってこの手の本を読んでしまいます。

読んでみて、実はピンとこなかったのですが、演劇という言葉が使われたり、アーヴィン・ゴフマンについて触れられている部分があったりして、感情労働とか、そういった負の側面を持つ方向性をもっていくのかなあ、と思いました。