松岡正剛『白川静』平凡社新書

この本を読もうと思ったのは、『字通』『字統』『字訓』を見ること(読むことじゃなくて)がよくあるのですが、それを作った白川静さんってどんな人でどんな考え方なんだろうと思うことがあって、この本が帯で「白川静への初の入門書」となっていたためです。あと、『漢和辞典に訊け!』を読んで漢字に関する興味が盛り上がっていたためもあります。

正直言って、よく分からなかったのですが、漢字を研究することで、そこから世界が見えてくるというか、今だったら、例えば言説を分析しようとしたときに、その言説が生成してくる社会だったり現実だったりと、言説(人によって作られたもの)とのズレが気になったりするかと思うのですが、で、それは多分、建前と本音ということを思うからだと思うのですが、そういったことはなくて、言葉とそれに反映されているものとの結びつきを強く意識している考え方のように感じました。と、いうよりも、言葉自体が世界で、メディアとしての言葉ではなかったのかもしれません。そういえば、この本の副題は「漢字の世界観」でした。

よく分からない中でも、松岡さんが白川さんの『漢字』という本に衝撃をかなり大きく受けたことだけは非常によく分かって、勝手に感じた印象としての白川さんの思想というか哲学というか、そういったものが面白そうだったので、『漢字』を読んでみようと思いました。