谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』角川スニーカー文庫

この本を読もうと思ったのは、魔が差したためです。とても有名な本だったので、読んでみようかと。

「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」(p11)

「世界はお前を中心に動いていたと言ってもいい。みんな、お前を特別な存在だと考えていて、実際そのように行動してた。お前が知らないだけで、世界は確実に面白い方向に進んでいたんだよ」(p286)

この本のタイトルには「憂鬱」という言葉が使われているのですが、主人公である涼宮ハルヒが憂鬱になっているかというと、そんな感じはなくて、むしろ、苛立ち?って感じでした。

現実に退屈している主人公が非現実を望むのですが、実は、現実が既に非現実と混交していて、それなのに退屈さには変化がなくて、なんか陳腐だけど、見方を変えれば、退屈なことの中(というか退屈なことのほんとの姿かなあ?)にも面白いことがある、ということを暗に描いているという風に読めるのかなあ、と思いました。

最後の方で現実を肯定する、というか現実に戻ってもいいとなるきっかけってそれでいいんかなあ、と思ったりもしましたが。