清水玲子『秘密』5巻 白泉社

『秘密(トップ・シークレット)』というマンガの5巻目を読みました。この巻には「秘密2008」と「秘密特別編」が収められています。

「秘密2008」では、若手?捜査員の上司が監察医にとる態度の大元にあるものが、もしかして、一番の秘密なのかなあ、と思いました。

「秘密特別編」では、ある捜査員の次ようなセリフが印象的でした。「仕方なく導入されたとても哀しい捜査方法です」「これは文化的でも科学的でも何でもない」「これは お互い言葉も通じないまったく意思疎通が出来ない まるで ケモノ同士のような世界の中でのみ必要な手段なんです」(p246-7)このマンガでは、発達したMRI技術によって、死者の脳が生前見ていたものを画像としてみることができるという捜査方法が用いられています。百聞は一見にしかず、To see is to believe、見ることは信じること、眼で見ないと信じられない、というのは、この捜査員のいうように信じるための他のチャンネルが閉じられていることを示唆するかもしれなくて、ほんとに哀しい、と思います。その人の「言葉」を信じることができる、という存在は大切なのかもしれません。