緑川ゆき『夏目友人帳』4巻 白泉社

夏目友人帳』というマンガの4巻目を読みました。

「ナツメはよく笑う でも何か嘘っぽい」特別編①に登場する狐さんは夏目くんのことをこんな風に観察しています。『百万円と苦虫女』では、主人公の女性が困ったように笑う、と指摘されていました。人が通常プラスと考えられる感情を表わしているはずの表情をしているときに、何かしら嘘くささを感じられると、その人にそんな表情をさせるのは何なのだろう、と考えてしまいます。そして、知りたくなるんじゃないのかな、と思います。

この巻には、人(というか、自分に優しくしてくれる人かな)に自分のことを知られるのが恐いという登場人物が何人か出てきます。「話したいのにうまく出てこない 知られるのが恐いんだ」「妖だと気付かれるのが恐くなった」でも、そうやって恐がっている先に待っているのは、この巻の最初のお話しに出てくる妖怪のような気持ちかもしれません。「もう嫌だ ひとりは嫌だ」。人のことを知りたいと想うことに打算や下心がひそんでいないことが殆どだということは、そういった状態の自分のことを省みればよく分かるはずなのに、それでも、自分が人から構われるときに、恐さを感じてしまうのは何故なのだろう、そんなことをぼんやり考えてしまう巻でした。

夏目くんとくっついているニャンコ先生がほっこりとして幸せな感じのするシーンがいくつかあって、いい感じでした。