福田和也『美智子皇后と雅子妃』文春新書

この本を読もうと思ったのは、皇室関係の本を読んでみようと思ったためです。

「さまざまな事情の難しさ以前に、私にはまず皇太子の窮状が、ある種生々しいものとしてせまってくる。それは、世代的憶測ともいうべきものであり、殿下の直面されている状況が、自分に無縁なものとは思われなかったからである。」(p38-9)福田さんは、こんな風に書かれています。

私が自分の子どもの頃を振り返ってみると、昭和天皇と平成天皇の間におじいちゃんとお父さんの関係をみてしまい、今上天皇と皇太子の間にお父さんと息子の関係をみてしまっていたように思うのですが、それは、自分の家族内における関係性を通して、単純に世代のようなものにあてはめてそう見ていたのであって、自分が知っていると思っている身近なものとの一種アナロジーのような感じで捉えていた気がします。

最近、戦争や紛争関係の本を読んだり、皇室の本を読んだりしているうちに思うのは、自分の知らない「世界」が存在して、そのことを想像してみても、自分の存在している「世界」を通してしか理解できない、ということで、実際に渦中にいる人の想いはどんなだろう、と思います。