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『相棒』

『相棒』の劇場版をみてきました。面白かったです。

2時間ぐらいのあいだに結構展開があって、ちょっとせわしない感じでTVシリーズとはテンポが違うなあ、と思いました。そのせいか、水谷豊さん演じる杉下右京警部ののらりくらりした感じが薄れている気がしました。

犯人の動機とか見ていて、押井守さんの『機動警察パトレイバー』の劇場版2のことを連想してしまいました。

あと、杉下警部のセリフを聞いていて、いちいち古館一郎さんの映像を頭に浮かべてしまったのですが、『相棒』のTVシリーズでは、結構、社会風刺的なテーマがあったりして、で、メディアというかマスコミ批判のような展開が含まれることもあるのですが、放送しているのが朝日テレビ系列で、たいてい21:00からの放送枠で、次の番組が『報道ステーション』だったりして、それへの批判を前の枠でやっているように見えてしまって、でも同じTV局でやっているということは、ドラマの中に含まれる批判的な視点も、それへのコミットメントは実は少なくて、ある意味ネタ的に盛り込まれている側面があるのかな、とか考えてしまいました。

でも、この映画の中で一番印象的だったのは、エンドクレジット後の一文「この映画はフィクションです」で、含まれるテーマのもつ論争性のようなものに制作している人は自覚的で、各種方面への配慮のようなものがこの一文を置かせたりしたのかな、と思いました。

もうひとつ思ったのは、ルールを破るとか無視するとかいうのは、どういうことなのだろうということです。ルールが存在して、ある人がそれに従っていないとき、「無視している」と判断することがあるかもしれないのですが、その人がルールのことを知らなかったとしたら、それは「無視している」ことになるのだろうか、と思いました。いくつもの法律ができて変わっていっているかと思うのですが、それが公にされることがあっても、例えば国民と呼ばれるというか、その法が及ぶはずの人すべてにきちんと周知されているかと言えば、そうでもないようで、でも、他から見てそれに従っていないようだと自業自得だとか、自己責任という言葉で糾弾されることがあるような気がして、そんなことがとても気になる映画でした。