ひうらさとる『ホタルノヒカリ』3巻 講談社

ホタルノヒカリ』というマンガの3巻目でした。

この巻では、干物女の正反対の存在である「ステキ女子」が登場していました。「なぜ世の中にはこんなひとりでなんもかんももってく女子がいるの・・・」(p14)主人公の女性の心の声です。ほんとに世の中には、ひとりでなんもかも持っていっているような人っているものですが(単純に自分のひがみ根性がそう見せているだけという問題はちょっと置いておきましょう。)、なんでこんなに他人のことが羨ましく見えるのだろうと思ってしまいます。

「苦手なことだからこそ人の100倍がんばんなきゃいけないときってあるんじゃないの?」(p48)そんなステキ女子と自分を比べてしまってヒガミオーラ全開な干物女主人公に対して恋のメンター(?)高野部長が言ったセリフです。別に恋愛に限らず、今の自分の生活のことをふりかえって、かなりグサっとくるセリフでした。

このマンガを読んでいて、高野部長を見ていると、なんとなく加納朋子さんの『ガラスの麒麟』という本のことを思い出してしまいます。干物女の恋愛のメンターのような高野部長ですが、自分自身と奥さんの関係のことでは、実は危うい部分を抱えているかもしれなくて、自分から見て、しっかりしていると思えたり、完璧に見える人でも、その人の主観に立ってみると、実はイッパイイッパイだったりして、干物女/ステキ女子という対照でそのことが描かれている巻だったのですが、それは高野部長の立ち位置へも敷衍していけることかもしれないなあと思いました。あ、『ガラスの麒麟』を連想するのは、探偵役の人が実は危うい内面を抱えていて、その願望は、実は最初のお話し(『ガラスの麒麟』は短編連作です。)で殺されてしまう女子高生が持っていたかもしれないものに通じているように思われるためです。

もっと、自分に自信を持って生きていけたらいいのに、そう思います。でも、きっと明日もいろいろな人やものを羨んで一日が終わっていくのだろうなあと思います。