浦沢直樹『21世紀少年』上 小学館

21世紀少年』というマンガでした。って言っても、『20世紀少年』なのですが。上巻となっているので、下巻が出て終わるのかなあと思います。中巻があったりして・・・。

「そうだよ。オリジナルは損する。そのコピーをした奴はまだまだだ。世界をつかむのは決まって・・・コピーのコピーだ。」(p128)言っていることは全然分からないのですが、『MONSTER』を読んでいたときに、途中で、親を本当に殺したのは、ヨハンじゃなくて、女の子の方だったんじゃないか、それで双子だったために自他のアイデンティティにゆらぎがあって、お互いが相手の立場にあるのこそが自分だと思って入れ替わったんじゃないかと思ってしまったことがあって、なんとなくそのときのことを思い出してしまって、私とあなたのことについて考えてしまいました。

「あなたはあるがままで十分素晴らしい」(p159)ある警察関係者が「ともだち」に懐柔されたときの殺し文句だそうです。他の人と自分を比べて、どーしようもなく劣等感を抱くときってあるかと思うのですが、そういうときに、こういう言葉をかけてくる存在に対しては、警戒することが必要かなと思います。言葉自体は優しく正しく響いても、言っている人が信じているかは分からなくて、ただ、自分のことを利用しようとしているだけかもしれなくて、言語、ロゴス、論理と連想ゲームをしてみたところで、論理的であることが信じるに足ることや幸せにつながらないとしたら、さびしくて、ロンリーであるというお寒いダジャレにもちょっとは正しい部分があるのかなあとか妄想してしまいました。