福岡賢正『国が川を壊す理由』葦書房

この本を読もうと思ったのは、むかし、『和尚とダム』(って感じの)本の紹介を聞いたことがあって、当時、京都に住んでいたのですが、夏になると鴨川で子どもが泳ぐのを見かけることがあって、見た目、鴨川って泳げるほどきれいな感じがしないのですが、昔はきれいだったのかなと思ったりして、そんなこんなで川のことにちょこっと興味があったためです。

「『河川工学』関係の大学教授を訪ねて、話しをきこうとすると、何も話してくれない。この教授もまた建設省から川の資料を『戴いて』研究しているので、反建設省の人間とは話しができないのだ。万一、彼が『ダム反対派』の人間と仲が良いことが知られると、彼の所には一切の川の資料が来なくなり、彼の生活は壊れる。そして彼の受け持つクラスの学生は就職ができなくなる。」これは、福岡さんではなく、野田知佑さんという方の序文で書かれていることです。

のっけからこんな調子ですが、本を読んでいくと、ダムを作るための理由がいくつか書かれていて、でも、その目的はダムを作らない(で他の方法をとる)方がうまく達せられるように書かれていて、ムダなことをしているなあと思いました。

この本の中で一番印象的だったのは、p79の写真です。球磨川と川辺川の合流部分を写したものなのですが、球磨川と川辺川の色の違いが一本の線になっていて、一目瞭然で、本当に水って濁ってしまうものなのだなと思いました。

ダムの工事というと、山の中のことですが、私の地元にもダムがたしかあって、一度行ったことがあるのですが、つづら折に次ぐつづら折で、確か、宿泊施設もあったと思うのですが、そこに行くまでに酔ってしまって大変だったことを思い出しました。と、いうのも、この本の中で、ダム関連事業の中で観光のことも触れられていたように書かれていて、私の地元の本当のところは分からないのですが、皮算用について体感として思ったためです。