竹宮恵子『地球へ・・・』3巻 スクウェア・エニックス

『地球へ・・・』というマンガの3巻目でした。で、最終巻でした。

今日、気づいたのですが、タイトルって「・・・」が三つついているのですね。そこらへんの余韻がいいのかあなと思います。

この巻の中で気になったのは「新しい養女ですの 三か月契約でね 年寄りの面倒見もよくて」(p15)と「職業もあなた本人の自由で選んだそうですからねえ」「適不適も考えずにですか!そりゃ世の中狂ってくるわけですよ ”やりたい”と”やれる”は違うんですから」(p114)という箇所です。全体的な状況では、地球へ攻めてくるミュー対人間という形で戦争に突入していくのですが、そういった部分の裏で「一般の」人がこういう会話をしていて、それが今現在の社会情勢の中で交わされる世間話とそんな違わない感じがして、今ってこのマンガで描かれている社会に近づいているのかなあとか思いました。

「地球へ」という強い意志で進んでいく流れとか読んでいると、『アルジェントソーマ』の巡礼ポイントとか連想してしまって、それと同時に透視図法の消失点とかも連想してしまいました。

1巻を読んだときに連想したのが、『ザ・ギバー』で描かれていた管理社会だったのですが、「管理社会」として似たものを連想してしまうのって、ステレオタイプができあがっているからで、逆にそういった想定からはずれていく形の社会に向かっていると感じられる場合でも、「管理社会」というステレオタイプが既に出来上がっている分、管理されているということに気づきにくくなるのではないかなと、そんなことを考えました。

地球についての結末を読んで思ったのは、マンガ版の『風の谷のナウシカ』でナウシカが最後に下した決断のことで、なぜそーしたのかという問いに仮に自分の意志だと答えることができたとしても、ミューを作ってしまうことの矛盾にマザーが答えることができなかったように、より高次の存在を窺わせてしまうことってないのかなあとか妄想しました。

お彼岸とかになると全国的にこのマンガのタイトルのように思う人っているんじゃないのかなと思います。「寺へ・・・」