さく:片山令子、え:片山健『もりのてがみ』福音館書店

この絵本を読もうと思ったのは、現実逃避のためです。

主人公は女の子で、春になったら遊びましょうという手紙をいろんな動物や植物に向けて書いて、もみの木につるしていきます。

考えてしまうのが、こういう手紙を受け取ったら、どういう風に思うのかなあということです。今だったら、何か裏があるように感じてしまって、無視したりするかもしれません。でも、子どもの頃だったら、なんとなく嬉しかったりしたかもしれません。個人的には、神社の境内や駐車場などで缶けりやSケンなどして遊んだ記憶がありますが、今の「子ども」ってそういう遊びはどういう風になっているんだろうとぼんやり思いました。

この絵本のもみの木を見ていて連想したのは、工藤直子さんの詩です。「けやきだいさく」が出てくるものなのですが、けやきの木が最後らへんで「わしはいきていていいのだ」という感じのことを思っています。で、その理由がたしか、自分の中に小鳥という命を抱いているからだというものだったと思うのですが、大きな木には、包んでくれるという安心感があるのかなあと思いました。