斎藤美奈子『あほらし屋の鐘が鳴る』文春文庫

この本を読もうと思ったのは、むかし『文章読本さん江』とか『紅一点論』を読んだときに面白くてすっきりした印象があって、なんかすっきりしたかったからだと思います。

内容はおじさんのことをボロクソに言っている前半と、女性誌について書いている後半でできていました。

前半の最初のほうで思ったのは、野球部のことです。ちょうど、いま「ハンカチ王子」とかいって盛り上がっているのでその影響もあるかと思うのですが、女子マネージャーについての評論が気になりました。私はどうして高校野球だけがこれほどもてはやされるのか理解ができません。テレビに映っていたあの子たちはきっといい子ばかりだと思うのですが、掃除当番を他の生徒に押し付けたり、学校行事の練習に参加しなかったり(でも、自分たちの好きな行事の場合は参加したり。全てに優先して練習があるんじゃなかったの?って感じで)、野球の練習を理由にそういったことってないのかなと思ってしまいます。『風光る』の主人公、野中ゆたか君に言わせれば、負けて泣けるだけ真剣だということになるのでしょうが、仮に調子のいいことをしているとしたら、負けたときの涙に白々しさを感じてしまいます。根拠はありません。みんな俺の思い込み!(←by永井秀和)あと、ブラックバスの問題を解決するには、食べるのがいいのじゃないかと書かれていたので、ネットでいくらくらいするのか調べたのですが、バーガーが1000円くらいとか、高いと思いました。

後半部分は、女性誌の特徴がよく分かったので面白かったです。先日、同僚となぜか雑誌の話になり、『ヴァンサンカン』は25歳が読む雑誌じゃないと、彼女が言っていて、雑誌の違いってなんじゃろと思っていたので面白かったです。本屋さんの雑誌コーナーにはいろんな雑誌が並んでますが、『アンアン』とか『ノンノ』とか、ぱっと見て違いが分からないのですが、斎藤さんの記述を読んで、少し区別がつくようになるかなあと思いました。 たしか、斎藤さんは『文章読本さん江』で第1回の小林秀雄賞を受賞していると思うのですが、そのときのインタビュー記事でどう表現するか迷ったら、過激なほうを選びますと言っていたと記憶しています。その通りで、バッタバッタと切り捨てていく感じの記述で読んでいてスッキリしました。今日ちょっと、落ち込むことがあって、正確に言うとことは何も起こっていなくて、自分で勝手に落ち込んでいるだけかもしれないのですが、しばらく斎藤ワールドに浸って現実逃避しようかなと思いました。