加藤秀一『〈恋愛結婚〉は何をもたらしたか』ちくま新書

この本を読もうと思ったのは、恋愛は自分からかなり隔たったものだと思っていて、結婚なんて、もう世界が違うって感じだったので、その両者が合わさっているものについての考察に興味があったからです。

読んでいて分からなかったのは、恋愛結婚と「優生結婚」の関係です。最初の方は北村透谷などを引き合いに出して「ラヴ」が「恋愛」に訳されていく話などがあったのですが、優生思想を成就させるためのものとして結婚が捉えられていく展開になったあとは、そこに「恋愛」という要素がどのように加味されているのかイマイチつかめませんでした。多分、読み方が悪いのだと思います。本当は優生思想を前提とした結婚、生殖であるが、それでは人々の反発を招くので、恋愛結婚を称揚することで、前提を隠している、って感じのお話しなら、分かりやすいのですが、そうは感じられませんでした。

この本の中でエレン・ケイの考え方に触れられている箇所があります。先日『児童の世紀』を読んだとき、これって優生思想ですよね?と思ったのですが、また、自分でアホな読みをしているんかなあと思ったのですが、この本の内容を読んで、そう思ったのは、それで良かったのかなあと思いました。

「何が恋愛結婚をもたらしたか」のほうが自分としては分かりやすいかなあと思いました。